AGAの進行を抑制するという働きからフィナステリドと似た効果を有していますが、その有効性や効果範囲からAGA治療により効果がある有効成分として期待されています。
今回はデュタステリドについて、デュタステリドを含む代表的なAGA治療薬からその効果や副作用、使用上の注意点や効果を得るために必要な期間まで解説します。
この記事でわかること
デュタステリドとは
デュタステリドは、AGA(男性型脱毛症)の進行を抑える有効成分です。
代表的なAGA治療薬である『プロペシア』に含まれる有効成分「フィナステリド」と同じく、AGAの原因となる「5αリダクターゼ」という酵素を阻害する働きを持っています。
(フィナステリドとの違いについては、後ほど「フィナステリドとの違い」で詳しく解説します。)
もともとは前立腺肥大治療薬の『アボルブ』に含まれる成分でしたが、AGA治療にも効果があることが分かり『ザガーロ』としてAGA治療に使用されるようになりました。
デュタステリドを主成分とした治療薬
デュタステリドを主成分とした治療薬は、主に以下の2つです。
- ザガーロ
- アボルブ
※アボルブは先述の通りAGA治療薬ではなく前立腺肥大治療薬です。
ザガーロもプロペシアと同じく、AGAに対して有効な治療薬として厚生労働省の認可を受けています。
デュタステリドを主成分としたジェネリック医薬品
デュタステリドのジェネリック医薬品は、「デュタステリドZA」として複数の製薬会社から販売されています。
- デュタステリドカプセル0.5mgZA「トーワ」(東和製薬)
- デュタステリド錠0.1mgZA「NS」/デュタステリド錠0.5mgZA「NS」(日新製薬)
- デュタステリドカプセル0.5mgZA「サワイ」(沢井製薬)
- デュタステリドカプセル0.5mgZA「MYL」(マイランEPD)
- デュタステリド錠0.5mgZA「明治」(明治製菓ファルマ株式会社)
…など
いずれもザガーロと同じく厚生労働省からの認可を受けて販売/処方されているため、安心して使用できます。
AGA治療薬は保険適用外のため、ジェネリック医薬品を活用することで費用負担を軽減できます。
デュタステリドの効果
デュタステリドには、5αリダクターゼの働きを阻害することで薄毛の進行を抑える効果があります。
5αリダクターゼの働きが阻害されるとAGAの原因となる「ジヒドロテストステロン(DHT)」や脱毛因子の生成を防げるため、ヘアサイクルが正常化し薄毛の進行が抑えられます。
また5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型が存在しますが、フィナステリドがⅡ型にのみ作用する一方でデュタステリドはⅠ型・Ⅱ型両方に作用するため、より効果的であると考えられています。
AGAについてさらに知りたい方は、以下の記事で進行パターンやセルフチェック、治療の費用相場なども含めて詳しく解説しているためぜひご覧ください。
デュタステリドの効果はいつから現れる?
デュタステリドは、通常6か月の連日投与によりその効果を確認できる可能性があるとされています。
AGAの進行度など個人差があり、3カ月程度で効果が実感できるケースもあれば1年近くかかるケースもあります。
AGAにより大幅に短縮されたヘアサイクルを正常化するためにはある程度の期間が必要なため、医師と相談しながら根気よく治療を続けましょう。
デュタステリドを服用した際、服用開始後3か月程度は一時的に抜け毛が増える『初期脱毛』が起こる可能性があります。
毛母細胞の働きが活発化することで発生するものでありヘアサイクルの正常化に必要なステップですが、不安な場合は医師に相談しましょう。
デュタステリドに発毛効果はある?
デュタステリドには、育毛・発毛効果もあると考えられています。
AGAを発症している男性にデュタステリドを24週投与し続けた際、毛髪数や毛髪の太さ、硬さに改善が見られたとの結果が出ています。
(デュタステリド0.5mgを24週投与し続けた際、頭頂部直径 2.54cm 円中の毛髪数が平均で89.6本増加した、など)
【参考】ザガーロカプセル0.1mgザガーロカプセル0.5mgに関する資料
このようにデュタステリドは、薄毛の進行抑制だけでなく育毛・発毛にも効果があると考えられています。
フィナステリドとの違い
フィナステリドと同様5αリダクターゼを阻害することでAGAの進行を抑える働きを持つデュタステリドですが、フィナステリドとは主に以下のような違いがあります。
- 効果・効能の違い
フィナステリド・デュタステリドともにAGAの進行抑制効果がありますが、とくに育毛・発毛効果についてデュタステリドはより優れた効果が期待できます。 - 効果範囲の違い
フィナステリドが頭頂部と後頭部に効果がある一方、デュタステリドは更に前頭部(生え際)にも効果があります。 - 作用の違い
フィナステリドが5αリダクターゼⅡ型のみを阻害する一方、デュタステリドは5αリダクターゼⅠ型とⅡ型の両方に作用します。
これらの違いから、デュタステリドはより効果的なAGA治療薬と考えられています。
デュタステリドの副作用と使用上の注意点
AGAにより効果的な治療薬と考えられるデュタステリドですが、最大限効果を得るためにはしっかりと副作用や使用上の注意を把握しておくことが重要です。
最後にデュタステリドの副作用やその発現率、使用上の注意点を確認しておきましょう。
フィナステリドの主な副作用と発現率
フィナステリドには、以下の副作用が確認されています。
ほとんどが1%未満の発現率のため過度に心配する必要はありませんが、不安な場合は医師に相談するようにしましょう。
デュタステリドには、主に以下の副作用が確認されています。
ほとんどが1%未満の発現率のため過度に心配する必要はありませんが、不安な場合は医師に相談するようにしましょう。
フィナステリド使用時の注意点
デュタステリドを使用する際は、以下の点に注意しましょう。
用法・用量を守って使用する
デュタステリドは通常、0.1~0.5mgを1日1回経口投与するような用法・用量となっています。
またデュタステリドはカプセルや錠剤の形で提供されていますが、誤った用法で服用すると口腔咽頭粘膜を刺激する恐れがあります。
カプセルの場合は噛んだり開けたりせず、錠剤の場合は噛んだり舐めたりせずに服用しましょう。
基本的に用健康上のリスクを避けて確実に効果を得るため、用法・用量を守って使用しましょう。
服用できるのは成人男性のみ
デュタステリドを主成分とするAGA治療薬を服用できるのは成人男性のみで、女性や未成年者、小児などは服用してはいけません。
特に妊娠中の女性は男性胎児の生殖器官に異常をきたす可能性があるため、取り扱いには十分に注意しましょう。
献血は禁止
妊娠中の女性へ輸血されるリスクを回避するため、デュタステリドを含むAGA治療薬の服用中は絶対に献血してはいけません。
個人輸入には注意
個人輸入には、偽物や粗悪品など、重大な健康被害を引き起こすリスクがあります。
「デュタステリドとは」で見たように国内で認可を受けた治療薬は多数展開されているため必ず医師との相談・処方を通して治療薬を入手しましょう。
個人輸入された医薬品による健康被害については、公的な救済制度の対象にもなりません。
まとめ
デュタステリドはAGAの進行抑制に加えて育毛・発毛効果もあるなど、AGA治療に非常に効果的な有効成分です。
ただし発現率は低いもの副作用も存在するなど、しっかりとその効果や副作用リスクについて把握しておく必要があります。
安全かつ効果的にデュタステリドを使用するためには、AGA治療専門クリニックを利用すると良いでしょう。
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デュタステリドはAGA治療に高い効果があると考えられている有効成分ですが、効果や副作用をしっかりと把握して使用することが重要です。