「薄毛は男性に多い症状」と思う方も多いと思いますが、近年は薄毛に悩まされている女性も少なくありません。
今回は、女性の薄毛が疑われる症状や薄毛の種類、治療方法を解説します。
「薄毛の治療は保険適用?」「治療の効果を実感できるのはいつから?」といったよくある質問にもお答えしますので、ぜひご覧ください。
この記事でわかること
女性の薄毛が疑われる症状
近年では約10人に1人の女性が薄毛に悩んでいるともいわれており、薄毛の症状はさまざまです。
「最近、髪の毛が薄くなってきたかも?」という以外にも、下記の症状が出ている場合は薄毛を発症している可能性があります。
上記の状態であっても、症状や原因によっては自然治癒することもあります。
ただし、基本的には女性の薄毛は進行していき、放置しても治らないケースも多いので注意が必要です。
なお、女性が薄毛となる原因については以下の記事で解説しています。
女性における薄毛の種類
女性における薄毛にはいくつか種類があり、その種類によって症状や治療方法が変わってきます。
ご自身に適した治療法を理解するためにも、薄毛の種類を確認しておきましょう。
びまん性脱毛症
女性における薄毛で特に多いといわれているのが「びまん性脱毛症」です。
主に30代~40代に発症することが多いとされており、生え際や頭頂部など一部が急激に薄くなるというよりも、全体の髪の毛が薄くなっていくことが特徴です。
そのため、以下の症状が出ている場合は、びまん性脱毛症である可能性があります。
内服薬や外用薬、栄養を補給するサプリメント、注射剤などによる治療がおこなわれます。
FAGA(女性男性型脱毛症)
FAGAとはFemale Androgenetic Alopecia(女性男性型脱毛症)であり、女性ホルモンや男性ホルモンなどの影響により発症するとされています。
20代といった若い年代でも発症する可能性があるため、注意が必要です。
FAGAはびまん性脱毛症の一種といわれており、症状も頭部全体の髪の毛が細くなったり薄くなったりと、似たような症状となっています。
ただし、場合によっては頭頂部や生え際から薄毛が進行していくケースもあります。
治療方法も、びまん性脱毛症のように主に内服薬や外用薬などを使った治療がおこなわれます。
分娩後脱毛症
分娩後脱毛症は妊娠・出産後に抜け毛が増える症状であり、「産後脱毛」とも呼ばれています。
出産後2か月~3か月の間に発症することが多く、半年~約1年後には脱毛が落ち着くとされています。
そのため「出産後に抜け毛が増えた」と感じる方は、1年ほど様子を見てもよいでしょう。
出産から1年以上経っても症状が改善されない場合は、なんらかの原因によりヘアサイクルが乱れている可能性があります。皮膚科や専門のクリニックなどを受診して、治療を検討してみましょう。
女性における薄毛の治療方法
女性における薄毛は、専門のクリニックや皮膚科で治療を受けることにより改善できる可能性があります。
女性の薄毛改善に用いられる治療方法には、以下のようなものがあります。
次に、薄毛治療の流れや必要となる費用の目安について解説します。
女性の薄毛治療の流れ
受診するクリニックなどにより異なりますが、一般的に女性の薄毛治療は以下のような流れで進みます。
頭皮や髪の毛の状態、健康状態などを確認
治療の方針や注意点、費用などの説明、医師への相談など
検査の結果により、使用する治療薬などを選定
薄毛の改善状況を確認するため、頭皮の状態を撮影
内服薬や外用薬などによる治療が開始
治療開始後は1~2か月ごとに通院し、薄毛の改善状況などに応じて薬の処方や治療がおこなわれます。通院する期間は、症状や治療の進み具合によって異なります。
女性の薄毛治療にかかる費用の目安
症状や治療方法などにより費用は異なりますが、薄毛治療にかかる費用のおおまかな目安は以下の通りです。
内服薬や外用薬といった一般的な治療の場合は、比較的費用を抑えながら治療できます。
ただし注射剤や植毛といった治療をおこなう場合は、高い効果が認められている分費用が高額となる傾向にあるため注意が必要です。
女性の薄毛治療に関するよくある質問
最後に、女性の薄毛治療に関してよくある5つの質問について解説します。
薄毛治療の効果を実感できるのはいつから?
女性の薄毛治療の効果を実感できるのは、治療開始から3~4か月ほどとされています。
効果が出始める時期には個人差があり、中には1か月以内で効果を実感できる人もいますが、基本的には数か月はかかるため、根気強く治療をおこないましょう。
治療薬を個人輸入することはできる?
近年では、インターネットショップなどで薄毛改善のための治療薬を購入することも可能です。
しかし、個人で輸入できる治療薬には以下のリスクもあります。
安全に薄毛を治療するためにも、個人輸入ではなく専門のクリニックや皮膚科から処方してもらうようにしましょう。
女性の薄毛治療に健康保険は使える?
基本的に、FAGA(女性男性型脱毛症)の治療は保険適用外とされており、健康保険は使用できません。
健康保険は、病気やケガを治療する「保険診療」の際に適用されます。しかし、FAGA治療は「自由診療」として扱われるため健康保険が利用できません。
ただし、円形脱毛症や脂漏性脱毛症などは保険適用となる場合があるため、まずは皮膚科やクリニックに相談してみることをおすすめします。
女性の薄毛を確実に治す方法は?
より確実に薄毛を改善したいなら、自力での治療ではなくクリニックや皮膚科での治療を受けましょう。
女性が薄毛となる原因はさまざまであり、改善するには原因に合った治療をおこなう必要があります。
専門のクリニックなら、診察や血液検査などを実施した上で原因を突き止め、ご自身に合った治療をおこなってくれます。
自力で対策しても効果がでない場合や、しっかりと薄毛を改善したい場合は医師に相談しましょう。
女性が薄毛になる原因は?
薄毛を発症する原因は、さまざまです。
原因・症状ごとに適切な治療方法も変わってくるため、薄毛の原因は正しく把握する必要があります。
薄毛の原因については、以下の記事で詳しく解説しています。
女性の薄毛治療:まとめ
普段の生活の中で「髪のボリュームが減ったように感じる」「地肌が目立つようになった」「抜け毛が増えたように感じる」という場合は、薄毛を発症している可能性があります。
女性の薄毛は内服薬や外用薬、注射剤、植毛などの治療方法によって改善できます。
治療薬は個人輸入することも可能ですが、不純物が含まれていたり深刻な副作用が出たりといったリスクもあるため、専門のクリニックや皮膚科を受診しましょう。
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薄毛は放置するとどんどん進行してしまいますが、治療することも可能です。